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夫婦は近くて遠い他人

結婚3年目アラサー嫁。口には出さないけれど心の中では思っているアレコレを綴ります。

したたかに生きていくなら失敗は許されない。

前の職場のA先輩。

初めて会ったときの印象は、お金持ちのお宅の奥様。

美人ではないけど小動物的なかわいらしさで男ウケがよく、高すぎない落ち着いた声でゆっくりと話す。

媚びることを忘れず、常にニコニコしながら男女問わずボディータッチを欠かさない。

なんかにモテテクとかって載ってそうな振る舞いを極めた人。

だけどそれはオモテの彼女で、2人きりになるとウラの彼女をチラつかせる。

そのウラの彼女を見て『あぁ、この人は計算高いとてもしたたかな女性なんだな…』と気がついた。

 

無論、彼女は結婚にたいしてもしたたかだった。

事実を見てしまった時には、口ばかりではなくて本当にしたたかさで結婚ってできるものなんだなと恐怖に似た感情におそわれ、よくわからないショックでしばらく動けなくなった。

 

彼女は私を妹みたいだと可愛がってくれた。

私が退職する時に『本当に妹みたいに思っていたから…』と涙を流しながら言葉を詰まらせたのが、私の中での彼女の最後の姿。

 

だけど、彼女のしたたかであるがゆえの失敗がキッカケで、彼女が私の事を可愛がってくれたことさえも計算高さからの行動だったと、退職から2年半も経ってから気がついた。

したたかな女と気付いていながら、それでもそれまでが計算高さ故だとは思わなかったという、自分の中にまだ残っていた素直さにビックリした。

でもなんていうか、彼女に利用されたことよりも先に、彼女の失敗を目の当たりにしてしまった事でとてもガッカリしていた自分がいた。

もちろんその後に、彼女に利用されていたことに対する切なさにもおそわれたのだけど。

じわりじわりと、その切なさが自分に染みていく事に気がついた時、『あぁ、私にもまだ、人を信じて裏切られたり利用されたりした時に傷つけるくらい純な部分が残っていたんだな…』と思ってみたりした。

もう30代半ばなのだから、そんな事くらいで動じない図太い神経で生きていかなきゃと。

齢を重ねると、自分に都合の悪い事は忘れられるようになるそうだけれど、私にも早くその日がくればいいのにとも思ってみたりもした。

 

独身だったころは、私もしたたかに生きたいという願望がなかったわけではない。

勤め先が行政だったので、正直なところ、あわよくば国家公務員と結婚できれば好きとかそんな感情なくても私と娘の生活は安泰だなんてことを考えた時期もあった。

実際、上司の口利きでそういう状況になったりもした。

でもやっぱり私は頭が悪くて辛抱強さもない人間なので、好きでもない人とたったのひと時を共有することさえ不可能で逃げ出してしまった。

実はの話をすればその時に、その方か今の旦那かの選択肢があって、旦那を選んだわけなのだけど。

旦那との結婚も、こんな風にここに綴っているくらいだから正解だったのかわからない。

『じゃああの時、その方を選んでいたら…?』

と、考えてみても、たぶん結婚にたどり着く前に挫折していたと思う。

そう考えれば、旦那とは結婚にたどり着いてなんだかんだと言いながらも3年経ったのだから、正解だったのかななんて思ったりもする。

あくまでもその二択ならの話だけど(笑)

 

したたかに生きるならば、絶対にしたたかだと悟られてはいけないと私は思う。

自分が得に生きる為に相手を利用するのだから。

相手に悟られてしまうような程度ならば、それは『したたかな人』ではなくてただの『計算高い嫌なヤツ』になってしまう。

結局、私は頑張っても計算高い嫌なヤツ程度にしかなれないから、したたかな人を目指して生きていくのはしないでおこうと思う。